現時点の感想
希望の党は今回の選挙で安倍晋三から政権を奪うことをほとんど唯一の目的とした政党であり、政権を奪取できなかった場合は、一気にその存在理由を失う可能性が高い。今の安倍晋三政権のような対米従属のエセ保守ではない、対米自立志向の保守政党としての存在感を示せるかどうかだろうが、今のところは何とも言えない感じだ。
希望の党が150議席以上を獲得し、自民党を単独過半数割れに追い込めれば、公明党と自民党の一部を巻き込んでの保守分裂政権交代劇に持ち込めるというのが当初のシナリオだったが、やはり出だしで小池百合子の根っからの性格の悪さと、前原誠司の大根役者振りが、国民観衆の眼前で露わになってしまったのが、あまりに大きかったようだ。
マスメディアが一斉に小池批判、希望の党批判に転じた時に、それに同調し、熱狂さえしたネット言論の大勢には強い違和感、嫌悪感すら覚えるが、それもあって希望の党は追い風どころか大逆風で、小池百合子は自身の出馬も首班指名も結局断念。報道各社の情勢調査では自公が300議席前後の圧勝、希望の党は50議席前後の惨敗、立憲民主党大健闘という現況である。(マスコミが一斉に反小池百合子・自民大勝の方向に世論誘導し始めたのには、小池が安倍晋三の9条改正案=アメリカによる9条改正案に異議を唱えたせいもあるかも知れない。)
オレは今回の選挙で安倍晋三を総理大臣の座から引き摺り下ろすには、この手しかなかったと今でも考えているが、そもそもが党運営組織も基盤も脆弱で、看板だけのような政党である。結果が惨敗なら、小池百合子は早晩党首としての求心力を失い、2012年総選挙後の未来の党のように、党自体が空中分解してしまう可能性すらありそうだ。
希望の党を自民党の補完勢力とハナから決めつけて拒絶する、幼稚なネット左翼言論界の大バックアップにより、このままみすみす安倍晋三に信任状を与えてしまうのは何とも情けないが、勝負に出て惨敗気配濃厚の小池百合子も、政治生命を絶たれたも同然の状態と言え、前面に出なかった小沢一郎のひそかな勝利というか、もはや選挙後の野党がどのような方向に、どのように立て直されていくのかということにしか興味が持てないような、選挙前にあるまじき今の心境である。
それとやはり、NHKとムサシを叩き潰す方策を、そろそろ真剣に考えないとダメだ。
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