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2011年11月

2011年11月13日 (日)

「関税=悪」の愚民洗脳キャンペーンがこれから始まる予定



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他にも「農協=悪」とか「郵政=悪」とか「医師会=悪」とか色々やるんだろうね。

「コウゾウカイカク」とか「リケン」とか「キセイカンワ」とかの洗脳スローガンがまた連呼されるのかね。いっそのこと正直に「国民=悪」なんだと言ったらどうだ?日本国民が嫌いなんだろ、官僚もマスコミも財界も。



「TPP」の後押しに財務省が仕掛ける巨額脱税事件
ゲンダイ・ネット 11/9より転載

メディアも協力して「関税」悪者キャンペーン

野田ボンクラ首相の尻を叩いてTPPも消費税も何でもやろうとしている財務省。とくに反対運動が激しいTPP参加問題で近々、財務省がロコツな世論操作をすることが分かった。「お庭番の国税庁を使って巨額脱税疑惑を摘発するようです」と関係者が言う。

ターゲットは輸入豚肉の差額関税制度だ。

「国内の養豚業者を守るために、現在、海外から輸入する豚肉の価格との差額に関税がかかっています。仮に輸入豚肉が1キロ200円で、国内基準価格が500円とすれば、輸入業者は差額の300円を税金で納めないといけない。ところが、自己申告のため、輸入豚肉を何社ものダミー会社の間をグルグル回して480円にし、20円しか税金を納めないということが多いのです。それで今回、国税が輸入業者を法人税法違反などで検察に告発し、検察が逮捕するというシナリオ。脱税額は数十億円規模です。これをメディアに大きく扱わせ、“関税を悪用した巨額脱税”と騒がせる予定なのです」(関係者)

 関税があるから、こういう脱税がまかり通る。TPP参加で関税を撤廃すれば、安く豚肉を輸入できるし、不正もなくなるという理屈だ。

「内偵済みなので、いつ摘発してもいい案件ですが、TPP論議のヤマ場に合わせて騒ごうと、国税や検察が急いでいます。いかにも勝栄二郎次官の財務省が考えそうないやらしい手口です」(事情通)

 こんな官界と報道が合体のTPP推進キャンペーンが次から次に繰り出されそうだ。

(転載了)




ギリシャ危機とTPP問題の深遠に潜む類似性。世界構造の激動期にその自覚すらない人々。よしんば自覚があったにしても、それに抵抗する気概も知恵も無い。日本人は、こんな連中にこのままミス・リードされてはいけないのだ。



関税が消滅し、金融政策が消滅すると、国が消滅する
ひょう吉の疑問 11/7より転載

関税と金融政策は国を支える大きな柱である。

ところが日本ではTPPにより関税が消滅しようとし、EU各国ではユーロ発行により国家独自の金融政策が取れなくなっている。

今世界は国家機能の消滅の方向に向かっている。

貿易とはもともと国内で不足しているものを補うのが目的であった。文明は農業の発生とともにあり、国家もその延長線上にある。今国家間の農業関税が撤廃されようとしていることは、工業関税の撤廃とは文明論的に違った意味を持つ。

農業は人間が生きていく上での基本である。その点工業は付加価値的なものである。米が食えないと人間は死んでしまうが、クルマがなくなっても人間は死にはしない。

工業は豊かさの象徴であるが、農業はライフラインである。農業に加え、電気、ガス、水道、医療は人間の豊かさとは違った意味での、生きていくための生活必需品である。テレビ・ラジオがなくなっても人間は命を奪われることはないが、上に挙げたものがなくなると人の生活自体が成り立たなくなる。

そのような人間生活にとって欠かせないものを安易に外国に依存していいのかという点が、今回のTPP参加からはすっぽりと抜け落ちている。このようなことは効率性の観点からのみ論じてはいけない。私にはわざとそういう観点を排除しているように思える。農業のない国は容易くその主権を奪われるのだ。

そのことは今回ギリシアで起こったことと似ている。ギリシア国民は、ギリシア危機に際して何に怒ったのか。ギリシア危機の原因は前政権の不始末にあったにしても、すでにユーロに加盟しているギリシアは金融危機に際して、国家が当然もっているはずの金融政策を発動する権限を奪われているのだ。

ギリリアで頻発したデモの意味はそういうことなのだ。ギリシアの金融政策は、欧州中央銀行(ECB)と国際通貨基金(IMF)にすでに奪われている。

危機に際して対応策をとれない国家は国家ではない。EUはすでにそういう危険な領域に足を踏み入れている。EUではすでに金融面で大国(ドイツ・フランス)が小国(ギリシア)を支配しやすい環境が整っている。

フランスのサルコジは『ルールを守れ』と言っているが、それはドイツ・フランス中心の大国のルールをギリシアに押しつけるということである。押しつけられた側にとっては国家主権の消滅を意味する。

農業でも関税撤廃によって、それと同じことが起こる。TPPが締結されれば、日本の食糧自給率が低下することは目に見えている。現在の日本の食糧自給率は先進国中最低で、すでに40%を切っている。TPPを結べばそれが20%以下になる。12%という数字も出ている。これは悲劇的な数字である。

食糧が不足し、多くの国民が飢えに苦しむようになったときに、関税復活をしようとしても、その時はすでに遅い。ギリシアと同じように『ルールを守れ』といわれるだけだ。

世界的な金融危機のみが心配されているが、70億を超えた人口が、世界的な食糧危機に襲われることが忘れられている。金融危機と食糧危機がこれから起こることである。その両方とも忘れてはいけない。

そんな中で大国の主張が優先され、小国の国家主権が消滅する方向に世界は動いている。日本のアキレス腱は農業である。現政権はそのアキレス腱を自ら切ろうとしている。それは日本の国家主権が奪われるということである。

(転載了)

※その他関連参考記事:
西欧民主主義:まがいものの喜劇
                マスコミに載らない海外記事 11/3



自主権を確保しているはずの金融政策においても、日本政府は何か不自由そうだけどね。


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2011年11月 7日 (月)

テレビは死んでいる-TPP論議は喚起せず代わりにNHK『ニュースウォッチ9』は野田・財務省援護のイカサマ増税キャンペーン、そしてTBS『ニュース23X』は姑息な眼くらましの農協ネガティブキャンペーン・・・。なぜTPPの中身について国民に語らない?なぁぜ?


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新聞やテレビをいくら見てもTPPについては分かりません。長い文章はどうも・・・という人ならネット動画「TPP」や「中野剛志」で検索。これ今や日本の常識。自分で調べ、自分で考えるしかない。マスコミは始めから参加有りきの八百長報道。たまにちょっと批判めいた報道があっても、単なるアリバイ作りでしかない。


小泉構造改革の時にはあれほど喧騒かまびすしかったマスコミがそれと同質な問題であり、かつ更に巨大な破壊力を孕んだTPPについては「知らぬが仏」とばかりにダンマリ作戦を決め込んでここまで来た。

“愚民は無知のままでいてくれ”ということなのだが、 それで最後まで押し通せると思っているのだろうか?

小泉の時とは状況が違う。なぜならわれわれは小泉を経験したからだ。小泉を経験し、経済的苦境に落ち込み、ネット言論も進歩して、“あの時われわれは騙されていた”と多くの人が気付いた。今まで日常の些事に追われて気付いていなかった人達も、TPPというあらたな“謎”に直面して気付き出した。TPPを“謎”のまま押し切ろうとした作戦が彼らの命取りとなる。

昨年10月に菅直人が唐突にTPP参加検討を表明すると、マスメディアは中身をよく吟味もせず(多分菅直人自身何にも分かっていなかった)一斉に「開国か、鎖国か」などという煽動的なイメージ先行のフレーズでTPP参加ムードを一気に煽り立てた。

ところが現在協議中のTPPの原型となるオリジナルTPP(P4協定)等の内容を精査した識者の多くから異論が噴出して国民のあいだに反対勢力が拡がりを見せると、今年に入って始めた内閣官房主催の「開国フォーラム」も不調、当初8回程度の予定も震災を口実に3回で中止した。

するとその後は政府もマスコミも完全ダンマリ作戦。書店へ行けばTPP推進論を根底から突き崩すような反対派の書籍がいっぱい並んでいるのに、マスコミはそうした論議を取り上げようともしなかった。今になって「政府から出される情報が少ないですねえ。」などと他人事のようにほざいているが、あざとさも大概にしろ。情報もほとんど無いうちから賛成、賛成と口々に叫んでいたのは一体誰なのか。

そして予定された決断の時期も間近に迫り各種団体の反対行動も強まって与野党内でもいよいよ議論が紛糾、国論を二分する状況が先鋭化していた先週一週間、夜の報道番組を主軸とする
マスメディアの報道はどんな態度で、何をしていたか?

国会議員の言動や反対運動を行なう農業・漁業団体らの映像を淡々と流すだけ、事情を知らぬ視聴者にとっては“これは対岸の火事ですよ”という訳だ。

そのくせ野田佳彦がカンヌG20で、何ら国民の同意を得てもいず、与党内議論さえまとまっていない消費増税を、しかもデフォルト危機国家でも無いのに各国首相の前でわざわざ宣言する(誰もまともに聞いていなかったらしいが)という、主権者国民を愚弄する稚拙で許し難い政治行動に出た前日の11月3日であったか、NHKの『ニュースウォッチ9』は、さあ今日は晴れの国際公約の前夜祭!と言わんばかりに、またぞろいつもの「消費増税:財政破綻しちゃうよヤバイよキャンペーン」だけは抜かりなく執り行うのである。

いつものパターンで公的債務残高の対GDP比国際比較(イタリア約130%、ギリシャ約160%、日本約210%)を見せてからそれが根拠に日本はヤバイです、ギリシャみたくなりますよと彼らは言うのであるが、それでは何故すでに対GDP比債務率でイタリアもギリシャも凌駕している日本国債の長期金利が1%前後で安定しているのか、彼らがヤバイヤバイと言い続けて10年ほど経つと思うが、その間毎年30~40兆円ペースで借金が増えているのにどうして不安兆候すら発生しないのか?そうした素朴な疑問に対してさえも、彼らから納得いく説明を聞いたことは一度も無いのだ。

野田首相がG20で消費税増税を確約:居る「TPPオバケ」は必死に否定する一方で、居ない「財政オバケ」は煽りまくる怪談



財務省に首根っこ掴まれてベッタリのNHKには、根本的な組織改変が早急に必要であると思われる。


さらにその前日にTPPの交渉分野24項目を書いたフリップを今更ながらにチラッと持ち出して「こんなにあるんですねえ」と呆けて見せたTBS
『ニュース23X』に至っては、翌日その内容について少しでも視聴者に解説するのかと思ったらところがどっこい、元よりサラサラその気は無いらしく、一転して今度は“既得権益守旧派”としての農協ネガティブキャンペーンに興じている有様である。

あのいつもの小沢一郎のニュース映像の時などに被せる見え透いたあざとさのオドロオドロしいmusic
を、農協を解説するニュース映像の全編、JA全中会長が全国の多くの農家や消費者の声を代表して首相官邸を訪れた時の映像にまで被せるのだから酷いものだ。

「TPP=農業問題」という虚構から少しでも報道姿勢を前方展開させるのかと思ったら、まさにその逆を行くあっと驚く後方展開、今度は「TPP=農協問題」だとな・・・。(大体問題点が有るからといっても農協が無くなってそこに外国資本がボンボン入ってきたら、今より尚問題多いだろ。)先週の『ニュースウォッチ9』が「The・偏向」なら『ニュース23X』には「The・矮小」の称号を差し上げる。

ついでにウジムシ朝日の『報道ステーション』にも触れておくと、やはりTPPの中身には一週間ほとんど触れず、なぜか韓国の自動車メーカー現代(ヒュンダイ)の特集を大々的にやっていたのが印象的だったな。

韓国の港で、停泊する大型輸出船のなかへと次々と自走して勢いよくスロープを駆け上がっていくヒュンダイ製の自動車。しかもカメラは近接のローアングルで眼の前を通過して行く車を捉えるので、視聴者の視覚に伝わる勢い感はいや増すのであった・・・。

ハッキリ言ってそんなイメージ演出効果に工夫を凝らしている労力があるのだったら、韓国国内でいま国内を紛糾させている米韓FTAの中身の実態について少しでも解説して欲しかったし、せめてヒュンダイのアメリカ市場における現地生産率が現在どのくらいのものかでも知りたかったものである。


選挙マニフェストことごとく離反、国民民意ことごとく無視の隷米・隷官姿勢で政権安定を図ろうとする野田政権もヒドイものだが、この一週間のマスメディアの確信犯的スットボケ姿勢、どこまでも国民を愚弄しようとするジャーナリズムのかけらもない末期的腐敗振りも、われわれはしかと見届けた。

彼らはすでに死んでいる。

自分が死んでいることに本人達がまだ自覚していないことが問題なのだが、これから思い知ることになるだろう。

さて今週は野田佳彦の口からどんな言葉が飛び出すか。


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2011年11月 6日 (日)

TPPは地獄行きのバス/腐敗した米国型の体制を強要される/TPP賛成論者に欠けているもの、それは【国家主権】

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新聞やテレビをいくら見てもTPPは絶対に分からない。TPPの要点と本質について簡潔明瞭に述べたコラム記事が有るので幾つか転載する。


    TPPは地獄行きバス
    olive!news 10.31 em5467-2こと恵美

「知れば知るほど危険なTPP」

この言葉は民主党国会議員の複数がツイッターでつぶやいた言葉です。では、具体的に私たちの生活に何が危険なのでしょう。

一、労働の自由化
自由という言葉とは裏腹に、加盟各国からの労働者を拒めなくなる条項が入っています。日本より賃金が安い国からは、安価な労働者が、米国からは弁護士や医師がやってきます。オバマ大統領は韓国とのFTAと日本とのTPPで70万人の雇用を作り出すと宣言しています。就職氷河期といわれる日本でその分、雇用が失われます。移民と異なり選別したり、拒んだりすることは違反になります。大企業製造業がTPPを促進せよ、と迫っているのは、日本人の非正規雇用者よりも安価な労働者が手に入るからで、競争力強化とは異なり、利潤を上げる為です。

二、日本人の税金が外資に流れる仕組み
全てにおいて自由競争ですから、公共事業も例外ではありません。公共事業の原資は私たちの税金です。その金は日本の土木・建設会社を通して国内を循環します。これが外資の参入によって国外に行きます。公共事業は、景気対策・雇用対策の側面も大きいのですが、震災復興の原資が東北の労働者・経済を潤せなくなるのです。

三、医療制度が崩壊します
現在の国民皆保険制度は、金持ちが沢山払い、収入が少ない人はそれなりの支払いです。ところが、医療が自由化され、米国の医療株式会社が参入すれば金持ちほど、そちらにシフトします。現在の保険制度が支えられなくなるのです。そうなれば、混合診療が導入され、あなたの保険の治療はここまでです。と、医療格差が深刻化します。これを税金で支えようとすれば、自由な経済活動を阻害したという名目で多額の賠償が科されます。TPPに霞ヶ関が総じて賛成なのは、国民サービスを最小化できるからです。

四、民主主義が崩壊します
TPPの最も恐ろしい事は、投資家が投資した国の政策に関れるという条項がある事です。ISD条項といい、憲法よりも上に位置します。投資家対国家間の紛争調停といわれるものですが、裁判はアメリカにおいて行われます。自由競争の阻害要因(例えばそれがセーフティネットであっても)には多額の賠償が請求できるのです。また、投資家は投資した国の政策に提言できるという項目すらあります。国民の文化的最低限度の生活を保障する憲法よりも投資家の意見が尊重されるのです。


(補足)さらに、投資分野全体での外国企業の「内国民待遇」が認められると、食糧自給率の低下と併せて、国民生活の基盤を支える安全保障まで危うくなることになるだろう。



    TPPが日本の政界再編成につながる?
    田中宇の国際ニュース解説 11.1
より一部転載

 日本がTPPに入ると、利得より不利益の方が大きい。それなのに、政府や外務省、マスコミなどがさかんにTPPに入った方が良いと言い続けるのは、米国が日本に入れと強く言っているからだ。TPPは、実は経済の話でなく政治の話、対米従属という日本の国是をめぐる話である。対米従属の話であるので、TPPの報道には、沖縄基地問題などと同様、マスコミ報道にプロパガンダ的な歪曲がかかっている。

(中略)

▼腐敗した米国型の体制を強要される

 TPPの要点は、ほかにもある。TPPは加盟国に、関税だけでなく、政府の監督政策、労働、環境、公共事業政策、安全基準など、規制や制度といった「非関税障壁」の撤廃を義務づけている。参加国の中で、米国の政治力と経済規模が圧倒的に大きいので、事実上、米国が、日本などの他の参加諸国に対し、米国型の規制や制度を押し付けるかたちとなる。

 米国の規制や制度が、日本よりすぐれているか、日本と同程度ならまだ良いのだが、この10年あまり米国の政府と議会は、金融界や防衛産業、製薬業界、医師会、農業団体など、各種の産業のロビイストに席巻され、各産業界が思い思いに米政府を牛耳り、自分たちに都合の良い政策を政府にやらせる傾向が年々強まっている。911以後、防衛産業(軍産複合体)が有事体制を作り、民主主義の機能低下が起きたことに他の業界が便乗した結果、米国の行政はものすごく腐敗したものになっている。

 その結果、金融界をはじめとする大金持ちに対する課税の比率が少なくなって貧富格差が急拡大している。リーマンショックで金融界が潰れそうになると、巨額の公金が注入され、金融界による連銀の私物化に拍車がかかってドルが過剰発行された。製薬業界や医師会が、メディケアなど管制健康保険の診療報酬や処方箋薬適用をお手盛りで拡大した結果、メディケアなどは支出過剰になり、米政府の財政赤字が急増している。これらの全体に対する米国民の怒りが「ウォール街占拠運動」などにつながっている。

 公的な事業であるべき、道路や電力網など公的インフラの整備が、市場原理重視策によってないがしろにされている。ここ数年の米国では、大都市で大規模な停電が起きている。電力自由化のなれの果ては、01年に起きたエンロン破綻事件だ。道路や橋の整備が不十分なので、民間企業が橋や道路を建設して高めの通行料をとるケースも増えている。

 米議会の共和党は、米国の産業界が守るべき環境基準を緩和し、環境汚染を今よりも容認することで、企業が環境保全に払ってきたコストを減らし、その分、雇用を増やせるはずだから、汚染容認が雇用対策になるのだと主張している。TPPに入ると、日本政府が企業に環境保護や消費者保護、厳しい安全基準の遵守などをやらせるのは非関税障壁だという話になっていきかねない。

 米国型の経済政策は、自由市場主義を表の看板として掲げているが、それは実は、企業が米政府を牛耳った腐敗構造の産物だ。そうした構図が露呈し、米国型の経済政策がうまくいかないことが明らかになった今ごろになって、日本はTPP加盟によって、米国型の経済政策を強制的に導入させられる方に進んでいる。




    TPP賛成論者に欠けているもの、それは【国家主権】
    olive!news 11.2 徳山勝

TPPに賛成する人の言い分の視点は決まっている。それは「関税と農業」である。

曰く、「自由貿易は経済理論上正しい」とか、自由貿易・加工貿易立国として日本が生きて行くには、TPP=関税撤廃だという。そして返す刀で、TPP加入により日本の農業を、国際競争力のある農業に改革すべきだと言う。このようにTPP賛成論者の多くは、TPPを「関税と農業」の問題だけだと誤解している。

これに対し、TPPに反対する人は、それ以外のことについて具体的な事柄を挙げてTPPの危険性を訴えている。将に好対照である。筆者は自由貿易・加工貿易立国論者であるが、だからと言ってTPP加入に賛成はしない。過去の農業政策が、高関税と補助金漬けであったため、農業が駄目になったとか、「TPPは『やる気のある農家』に生き残ってもらえるチャンスだ」とか言う古閑某なる評論家にも賛成しない。

中には、アメリカによる発展するアジア経済圏への橋頭堡であるとか、オバマ政権の景気浮揚策とか、アメリカの経済戦略であると認識した上で、中国との貿易自由化交渉を有利に進めるために、TPP加入は一つの方法だと言う者もいる。世界第一と第二の人口を擁する中国とインドの経済成長が、21世紀の世界経済の牽引車になる。日本がその市場拡大に備えるのは当然であるが、それがTPPだとは限らない。

TPP賛成論者には、決定的に欠けているものがある。それは【国家主権】への視点である。以前本欄で紹介したISD条項と呼ばれる「投資家vs国家の紛争解決条項」がある。国民の生活や健康を守るため、国が制定した法律や規制により、外資系企業の営利活動が規制された場合、その企業は現地国に損害賠償請求ができる、という取り決めである。こんな【国家主権】を無視した馬鹿な話があるのがTPPである。

東京大学名誉教授宇沢弘文氏は「世界各国はそれぞれの自然的、歴史的、社会的そして文化的諸条件を十分考慮して、社会的安定性と持続的な経済発展を求めて、自らの政策的判断に基づいて関税体系を決めている」と指摘したそうだ。確かにその通りであるが、TPPは関税・経済だけの問題ではない。非関税障壁の撤廃であり、さらには【国家主権】が侵害される問題なのだ。

既にTPPに加盟しているニュージーランドのジェーン・ケルシー教授が、今年の7月仙台でTPP問題について講演し、次のことが明らかになった。即ち、参加する場合は次の4点の承認が条件になるそうだ。①文書は協定に署名するまで非公開。②協定は脱退しない限り永続。③規則や義務の変更は米議会の承認を必要。④投資家は政策的助言に参加し、規制を受ければ投資家が加盟国政府を控訴可能。

先ず「文章は協定に署名するまで非公開」では、TPPの是非を国民が判断できないではないか。主権在民の民主主義に反する協定である。次に、なぜ「米議会の承認」だけを必要とするのかである。これでは加盟国は対等ではない。他の加盟国はアメリカの植民地乃至は隷属国ということになる。そして最後の「投資家は政策的助言に参加」ということは、他国の政策に外資が介入するということを意味する。

先月、外務省が民主党の「TPPに関するプロジェクトチーム」に提出した資料によると、ベトナムはTPP加盟により「脱中国経済とアメリカ向け輸出の増加」を、またマレーシアは「東南アジア諸国連合(ASEAN)での主導権」を目指す方針だそうである。経済小国ならば、アメリカに奪われるものは少なく、得るものが大きければ、アメリカの力を借りるという選択肢もある。だが、日本は違うだろう。

TPP賛成論者の多くが、なぜ【国家主権】への視点が欠け、「関税と農業」だけを言うのか。多くの場合は情報不足によるものだと思う。上記のジェーン・ケルシー教授の講演内容を報道したマスコミはおそらくゼロ。筆者も最近ネットで知ったばかりである。官僚は、国民に知らせて拙いことは一切隠して来た。そして先月末になって「TPP協定交渉の分野別状況」と題する79ページもの分厚い資料を出して来た。

マスコミもTPPの問題点を承知の上で、TPP賛成の世論誘導を図っている。上記の「分野別状況」について詳しく報道したマスコミは無いだろう。前回の本欄で紹介したように、「米国が最も評価するタイミング」だとかいう馬鹿げたことしか報道しない。官僚に完全に操られている野田首相、玄葉外相そして枝野経産相らが気にするのは、そのマスコミの評判だけである。どう叩いても「国民の生活が第一」という声は、彼らから聞こえてこない。



TPPはグローバリゼーションと国家・国民経済のこれからの関係を問う問題である。

グローバル化、多国籍化した大企業にとって国家などもはや邪魔な存在でしかない、という考え方の専行とその徹底的な敷衍を目指すものがTPPである。

デメリットを顧みない強行的なTPP推進気運の進行を見るにつけ、国際価格競争の激化と市場の奪い合いのなかで生き延びようとするグローバル企業と、現状の所得水準・社会保障水準の維持を求める経済的先進国家の国民の利益とは、もはやあきらかに相反するものとなりつつあるという厳然たる事実の認識に至るのである。

日本はその流れを一気に加速させて濁流に飲まれる道を選び、米国でいま進行しているような「貧困社会」を国内に移入するのか。日本と比べてきわめて輸出依存度の高い経済体制である韓国(参考記事:輸出依存度 韓国43.3%、中国24.5%に対し日本は11.4%だけ)でさえ、米国とのFTAの批准にいま国内が紛糾している。

「自由貿易の前提としてのセーフティーネットの整備」、「中央から地方へ」という小沢一郎・鳩山由紀夫が主導して政権奪取した時の民主党の理念と、いまの民主党政権中枢はまるで別物。なぜ今こんな政権になっているのかという反省も含めて、

国家とは何なのか?これからどうあるべきなのか?日本の戦後全体が問われているように思える。


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2011年11月 3日 (木)

TPP:日本はルール作りに参加出来ない。政府内部文書で明らかに

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ウソと隠ぺいで塗り固められたTPP推進論。昨日の東京新聞の政府内部文書スクープでも明らかになった。


TPP ルール主張困難 米「参加承認に半年」
2011年11月2日 東京新聞


 環太平洋連携協定(TPP)交渉について、米通商代表部(USTR)の高官が、日本の参加を認めるには米政府・議会の非公式な事前協議が必要で、参加決定に時間がかかるため「受け入れが困難になりつつある」との認識を示していたことが、日本政府の内部文書で分かった。正式協議を合わせると米議会の参加承認を得るのには半年間程度が必要な見込みで、早期参加表明しても来夏にまとまる予定のルール策定作業に実質的に加われない可能性も出てきた。

 日本に有利な条件を得るため早い参加が必要、というTPP推進派の主張の前提条件が崩れかねない状況だ。

 野田佳彦首相は、今月十二、十三日にハワイで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で参加表明を行いたい意向とみられ、民主党内で調整中。表明すれば、これが最速となる。

 日本政府は、米国の承認手続きに関連し、米議会の了承には最低九十日間の協議期間が必要としていたが、事前協議には触れていなかった。日本政府関係者によると、この期間は三カ月間程度という。

 内部文書によるとUSTR高官や米議会関係者は、事前協議は「米政府と議会が時間をかけ非公式な協議を行う」とし、日本政府のTPPへの姿勢を歓迎できる見通しがついて「初めて九十日の期間に入る」と説明している。日本を受け入れるため、現在、米国やチリ、豪州など九カ国で進行中のTPP交渉を遅らせることは望ましくなく「既に参加期限は過ぎた」と明確に述べている米議会関係者もいる。

 TPP参加を後押しする経済産業省などはこれまで「早期に参加して有利な条件を獲得すべきだ」と主張。しかし、APECで参加を表明しても、交渉参加できるのは早くて来年の夏前。九カ国は来夏までの合意を目指している。日本が加わった段階ではルールの細部まで議論が終了している可能性が大きい。

 内部文書は、日本の外務省などの職員がTPPの交渉に集まった米国などの担当者に、日本参加の期限などについて質問し、まとめた。

(転載了)



11月1日の日本農業新聞で指摘されていたことが政府内でも、しかも米国側からの直接の進言として認識されていたわけだ。


TPP交渉 ルール作り 参加困難

日本農業新聞 11月1日

ペルーで19~28日に開かれた環太平洋経済連携協定(TPP)第9回拡大交渉で米国は、国営企業と民間企業の競争条件を公平にするための条文案と労働者に関する条文案を提示した。このことは、ほとんどの交渉分野で条文案に対して各国が意見を述べ、合意できない箇所を一つずつ“つぶしていく”段階に入ったことを意味する。万が一、日本がTPP交渉に参加しても、ルール作りで新たな提案をするといった意見反映の機会が限られることになる。拙速に交渉参加するより、交渉の状況を見極め、国民議論を十分にしてから参加の可否を判断することの妥当性が高まったといえる。

・拙速な判断 一層危機感

 米通商代表部(USTR)は、第9回拡大交渉後の28日に公表したプレスリリースで「(交渉参加9カ国の)交渉官は協定の法的文書について、さらに意味のある進展をさせた」と交渉の成果を強調。ペルーのバスケス首席交渉官も「交渉対象の21分野のほとんどで各国が示した条文案をベースにした議論が始まった」と述べた。

 日本が11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議でTPP交渉参加を表明しても、参加国が突き付けてくる参加条件への対応をめぐる国内調整や、米国政府による米議会への事前通報といった手続きがある。このため、日本が実際に交渉に加わるのは来年の夏以降になる見込みだ。外務省幹部は「来年は2月以降、毎月交渉会合が開かれることもあり得る」とし、日本が参加するまでに、条文案に基づく交渉が5回ほど開かれる可能性がある。

 ある政府関係者は「交渉が進んだ分野では、途中参加の国が交渉の進展に逆行するような新規提案を行うことは許されない。ルール作りへの参加の意義が薄れている現実を直視して、交渉参加の判断時期を考える必要がある」と話す。

 米国が国営企業などに関する条文案を出したことで、日本政府が株式を所有する企業(日本郵政グループや日本たばこ産業、NTTなど)と民間企業との対等な競争条件の確保が、日米の2国間協議だけでなく、TPP交渉でも取り上げられることが確実になった。

(転載了)



主要紙のウェブを閲覧してみると、この東京新聞のスクープに対し追随記事を載せたのは朝日新聞くらいで、毎日・日経は代わりに藤村官房長官の「終わってから(日本の交渉参加が認められる)という話にはならない」というすっとぼけた会見談話と、経産省内で行なわれた討論会での「ルールの中に、わが国として大事な指摘やポイントを入れていく」ためにも「早期の参加が必要だ」という枝野幸男の発言を載せている。昨夜のテレビ各社の報道姿勢も然りである。

読売、産経にいたってはガン無視で、読売は野田首相の「内閣府の試算では、日本の実質国内総生産が2・7兆円増加するという結果が出ている」という国会答弁を掲載しているが、いい加減に10年累積での試算値だと表記しろよ。

マスコミの報道姿勢は異様だ。

昨日の当ブログでも、いま参加表明しても実際に協議に参加出来るのは来年春以降で、すでに大枠合意ができているTPP協議で日本がルール作りに積極的に参加するなどウソっぱちの虚言妄想であると指摘したばかりだが、米議会の90日ルールに加えてその前の米国内事前協議をアメリカが「時間をかけ行なうよ」とわざわざ言ってきているわけだ。

「バスに乗り遅れるな」どころか「乗ったところが終点」。飛んで火に入る夏の虫、とはこのことだ。APECでの参加表明はまさに自殺行為となる。




「TPPを考える国民会議」主催の街頭演説会&デモ行進
 というのが行なわれるようです。


~STOP TPP!!~ TPP交渉参加に反対する街頭演説会&デモ行進
と き  11月5日(土)13:30~15:00

ところ  有楽町イトシア前
弁 士  中野剛志氏他、国会議員、著名ジャーナリストを予定

      15:30~デモ行進。日比谷公園霞門から行進スタート

      17:00 終了予定

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2011年11月 2日 (水)

新聞・テレビは“ムード”で国民を騙す-まったく実証的でないTPP推進論者の弁:食いぶちを“探せそう”、刺激になる、ゴネて“もらいたい”→子どもか?

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末期的な脳死状態に陥ってるこの国のエスタブリッシュメント(官僚・マスコミ・隷米政治家)。何度も言うけど、彼らに連いて行ったら国民生活は破滅だよ。

なぜならTPPは傲慢前原誠司や嘘つきマスコミの虚構するような農業1.5%VS他産業98.5%の問題などではなく、多国籍大資本1%VSその他国民99%の問題なのだ。その1%のなかの広報部隊・腐敗権力集団マスメディアはこの真実から国民を眼くらましさせるのに必死。


・孫崎享氏(元外交官・外交評論家)の10月30日ツイッターより

孫崎 享

世界史的にみて植民地の存在は、その地域に土着の推進者がいたから存続。今日本のエスタブリッシュメント層はこの階層に成り下がった。

占領期:日本が占領された時、真っ先に対米協力したのは当時のエスタブリッシュメント層。官房長官(相当)は女性を捜し、高級将校相手のパーティ。重光外務大臣(当時)のように公用語を英語、貨幣をドル、米裁判権を交渉で撤退させた人間は早々に辞職させる。残念ながら日本それ内蔵。今露骨に復活

占領時代・読売新聞DNA:1945年11月12日付読売新聞:「漢字を廃止するとき、われわれの脳中に存在する封建意識の掃蕩が促進され、あのてきぱきしたアメリカ式能率にはじめて追随しうるのである。文化国家の建設も民主政治の確率も漢字の廃止と簡単な音標文字(ローマ字)の採用に基づく国民知的水準の高揚によって促進されなければならない」

目を疑うような記事です。漢字を止めて、ローマ字に移行すれば封建意識がなくなり、アメリカ式能率にはじめて「追随しうる」というのです。読売新聞の方、無関係と言われますか。同じDNA認めますか。

占領時代・重光評価:「最上級幹部は頻々として“マ”(マッカーサー)詣でを行い、何れもその立場を安固にせんとするものの如く」 「昨今、朝日始め、新聞紙の阿諛追従、真に慨嘆に堪えたり」 「何れも、理性を喪ひたる占領軍に対する媚態となり、到底云ふに忍びざるものなり」

(転載了)


DNA、しっかり生きてますね。「永遠の12歳」はいまやほとんど脳死状態で、「永遠の5歳」以下かも知れません。

それにしてもTPPで公文書における日本語使用が「非関税障壁」ということになり当初は英語の併記が義務付けられる程度としても、その影響は決して小さくないだろう。ビジネス上のあらゆる局面で英語の使用の方が有利ともなる状況になれば、いずれ日本語が廃れていくというのもあながち荒唐無稽な話では無い。アイヌ民族の気持ちが少しは分かるようになるかも知れんが。



 鈴木宣弘:TPPをめぐる議論の間違い ── 推進派の俗論を排すより一部転載


 現在9カ国が参加して交渉中のTPPは、すでに2006年5月にチリ、シンガポール、ニュージーランド、ブルネイの4ヶ国で締結されたP4協定がベースになることも忘れてはならない。日本では、TPPがどのような協定になる可能性があるのかについて、政府は「情報がない」と言って国民に何も説明していないが、このP4協定に近いものになるのだから、少なくともP4協定についてなぜもう少し国民に説明しないのかということが問われる。

 P4協定は160ページにも及ぶ英文の法律である。P4協定は、物品貿易の関税については、ほぼ全品目を対象として即時または段階的に撤廃することを規定している。また、注目されるのは、政府調達やサービス貿易における「内国民待遇」が明記されていることである。内国民待遇とは、自国民・企業と同一の条件が相手国の国民・企業にも保障されるように、規制緩和を徹底するということである。

たとえば政府調達では、国レベルだけではなく地方レベルの金額の小さな公共事業の入札の公示も英文で作り、TPP加盟国から応募できるようにしなければならなくなる。サービス貿易については、金融、保険、法律、医療、建築などの各分野で、看護師、弁護士、医者等の受け入れも含まれることになるだろう。金融についてはP4 協定では除外されていたが、米国が参加して以降、交渉分野として加えられている。

(転載了)

※P4協定(オリジナル・TPP)については、青木文鷹氏の私訳有り



これだけ国民のあいだで反対意志が噴き出しているのに、一向に疑問や不安に答えない政府・官僚とそれを守るマスコミ(内閣府再試算TPP10年累積経済効果を1年分であるかのように各社一斉誤報・昨年も同じ事をやった確信犯・隠ぺい体質)。

答えられないのだ。

何か具体的な希望的観測を述べても、後でそれがウソになってしまうことが自分で分かっているから。

TPPの大枠は既に決まっており、それは物品貿易の関税撤廃に限らず、サービス貿易・投資・金融・労働・政府調達などで原則例外を認めずすべての非関税障壁を撤廃するという超過激な自由貿易協定であり、多国籍大資本の跳梁跋扈に裸で身をあずけると言う事であり、国家・国民の社会経済生活にとっては深刻な不自由協定に他ならない。

「いま協議に参加表明すれば日本が積極的にルール作りに参画できる」と言うのはまったくの虚言・妄想の類。

「いま協議に参加表明する」ことはすなわち「TPPの大枠原則に同意」したということ。その後にごねて協議離脱はきわめて困難になる。しかも11月のAPECで参加表明しても現実に協議に参加できるのは来年春。すでに遅い。

その存在を国民にひた隠しにしながら1994年以降毎年米国から日本に突きつけられていた「年次改革要望書」。日本のあらゆる国内規制や社会の基本構造までもを米国企業が活動しやすいように米国型に「カイカク」しろとの要求。その積年の「カイカク」要求を、元は小国同士で始まったP4に米国が悪乗りして日本を誘い込み、一気に実現しようとしているのがTPPなのだ。

この国のエスタブリッシュメント層はその内実を理解しながら、それに抵抗しようとする気力もなく、むしろみずからの保身の為に積極的に国民とその生活を売り飛ばそうとしている。



岩上安身(ジャーナリスト)

驚くべき話。昨日、日比谷野音での反TPP集会で喝采を浴びた鈴木宣弘東大教授が、別の場所で、「民主党のTPP推進派のある議員が、『日本が主権を訴えるのは、50年早い』と発言した」と暴露。TPPの推進派は、TPPが、米国隷従を深めるという自覚があって、その上で推進を唱えている確信犯。(10月27日)

(→この議員は経済連携PTの事務局長をしている吉良州司と判明。)



27日毎日新聞の報道で出てきた、交渉に参加した場合のメリットなどを分析した政府作成内部文書で明らかになったのは、「APECで交渉参加を表明すべき理由」として12年の米大統領選をあげ、「米国はAPECで相当の成果を演出したいと考えている」から、日本が交渉参加を表明すれば「米国は『日本の参加でTPPが本格的なFTA(自由貿易協定)となる』と表明可能」になって大統領の成果になる、というもの。

つまりハナからオバマに気に入られるのが第一目的(そのオバマはウォール街ハゲタカ金融の使用人)、対米隷属しておけば我が身の保身は安泰、それ以外の国民生活に関わる将来的ビジョンなど何ら無いのだろう、こんな脳死どもをわれわれの代表としてTPP交渉のテーブルに着かせるなど考えられない、ゾッとする事態である。



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前回の記事で『そうだったのか!学べるニュース』におけるその迷解説振りを紹介した石川和男氏であるが、マスメディアにおける需要は高いらしく、中野剛志が出演した翌10月28日の『とくダネ!』にもTPP推進派の論客として再登場していたようだ。

前日は反対派を呼んだので今日は推進派の意見を聞く、という趣旨はまあ良いだろう。しかしそれなれば前日の中野剛志の提示した反証に対してあらためて真正面から正々堂々と反論を試みるというのが、まっとうな議論の成り立つための筋である筈である。

中野の提示した反証というのは、

①「国を開く」?エ?何言ってんの?
・・・日本の平均関税率は現時点で世界最低水準。(コメやサトウキビのような例外的高関税品ばかり取り上げて国民をミスリードしていませんか、マスコミさん?)しかも日本はトウモロコシほぼ100%外国依存、主食のひとつともいえる大豆もほとんど輸入品、野菜も自給率は高いが種はほとんど外国産、そして食糧自給率は経済先進国中最低、すでに充分国を開いていると言うか、むしろ開き過ぎ。それよりも先ほど70億人を突破した世界人口(1年1億人に近いペースで増加中)をも鑑みれば、食糧安保というのを真剣に国是として考えないとヤバイんじゃないの?それなのにエ?TPP?「国を開く」?

→子どもか?


②「アジア・太平洋の成長を取り込む」?ハ?何言ってんの?
・・・子供騙しもヒド過ぎませんかねえ。(マスコミは何故異議を挟まないんですか?)TPP参加国の顔ぶれを見れば一目瞭然。日本とアメリカで市場規模95%以上。オーストラリアがほぼ4%。それ以外は比較にならないような小国ばかりで、アジアなんて無きに等しい。しかも日本はTPP参加国のシンガポール・ブルネイ・ベトナム・マレーシア・チリ・ペルーとはそれぞれ個別の経済連携協定(EPA)をすでに結んでいる。TPPにはアジアにおけるGDP上位国の中国も韓国も台湾もフィリピンもインドネシアもタイも参加しない。アジア・太平洋の成長を取り込めないどころか、TPPに参加したら却って彼らから孤立する恐れすらあるんじゃないの?それなのにハ?TPP?「アジア・太平洋の成長を取り込む」?

→子どもか?


③「東北の農家は犠牲になれ」?オイ?何言ってんだ?
・・・読売新聞などは大震災の翌日くらいに「震災復興のためにもTPPを」と発信していたらしいが、それでなくともTPPで農業に甚大な影響が出ると懸念されているのに、大震災で農地被害を受けた東北の農家はTPP参加と聞くだけで再建意欲を失うだろう。さらに読売新聞は最近(10月13日)の社説でもTPPは零細農家を離農させて農地を奪取するいい機会、TPP参加と同時に彼らを補助金の対象から外せ、と露骨に非情な米国大資本の御用聞き新聞振り全開である。

農家が大規模経営化してもそれらが規制の取り払われたなかで多国籍企業により独占化されるのであれば、それにより食糧価格がたとい一時的に安くなったとしても、それは食糧安保の面や食糧安全基準の面から見たら、国民全体にとっての不利益である。ジャイアンの脇で威張りくさって弱い者イジメしている精神的未熟児スネオのような論理(新自由主義)が、TPPという訳の分からん三文字言葉の名の下にまかり通っている。オイ?「東北の農家は犠牲になれ」?

→子どもか?


④「TPPで輸出主導の経済成長」?アア?何言ってんの?
・・・TPPで日本が輸出先として期待できるのは市場規模から言ってもアメリカのみだ。そのアメリカ経済はいま瀕死の大不況と高失業率にあえいでおり、内需は冷え込んでいて、展望の見えない状況。加えて円高傾向も収まる状況になく、品目によって差はあるが現行すでにかなり低い水準にある米国の関税がたとえ撤廃されたところで、輸出の伸びなどほとんど期待できない。むしろ日本の輸出産業はここ数年の極端な円高とドル安・ウォン安によって国際競争力が後退したのであって、この通貨問題が輸出産業を考慮するうえでの第一義。関税ではない。事実内閣府試算でTPP経済効果僅か2700億(GDP比0.05%)。

その反面TPPで安い農産物や労働力が日本に入ってくると、価格競争が今以上に激化し、さらなるデフレの進行、給与水準の低下、失業率の上昇を招き、国内経済は疲弊する。現状の日本の経済構造下で輸出主導で経済成長というのがそもそも過去の亡霊に囚われた妄想なのだ。

グローバル化した輸出型企業は国際競争化における合理的行動として従業員の低賃金化を指向しなければならず、TPPで経済小国からの低賃金労働者の大量移入が望み。あるいはTPPでベトナムなどに工場移転してそれを無関税で加盟諸国に売りさばく腹。輸出型大企業の利益と国民大多数の利益とが離反してしまっているというのが現実で、それがグローバリゼーションの本質。TPPに参加しないと国内産業が空洞化するなどの論も片腹痛い。TPPが有ろうが無かろうが多国籍大企業は通貨リスクや関税リスク、賃金コスト等を勘案しその都度国境をまたいで移転するだろう。

「TPPで輸出主導の経済成長」論は現実と乖離(かいり)した強迫観念の如き、過去の亡霊におびえる老心の見るまぼろし。内需拡大政策でデフレ解消が今日本の取り組むべき喫緊の課題。超過激な自由貿易協定であるTPP参加論はそこからの眼くらましであるのみか著しい逆行なのだ。そうだろう?なのにアア?「TPPで輸出主導の経済成長」?

→耄碌(もうろく)か?


⑤「米韓(韓米)FTAに遅れをとるな」?ヘ?何言ってんの?
・・・日本が自家用車・家電などの耐久消費財市場で韓国に劣勢なのはここ数年でウォンの価値が日本円に対し半分近くまで下落するような大幅な円高・ウォン安となったため。つまり通貨問題。マスコミは米韓FTAに遅れを取るな!といっせいに煽(あお)っていたが、その内実については国民に伝えない。悪夢の“毒素条項”てんこ盛りのFTAの内容に、韓国国内はいま大紛糾している。「韓国は、自国民の健康、安全、環境基準を自分たちで決めれなくなりました」(中野)。米国による韓国併合といっても過言で無いような内容なのだ。これを見ればアメリカの考える“自由貿易協定”というのがどういうものか分かりそうなものだが、それでもヘ?韓国に続け?「米韓(韓米)FTAに遅れを取るな」?

→自殺志願か?


⑥「TPPは農業問題」?ナニ?いつまでもばっくれてんじゃねえぞ?
・・・この期に及んでまだマスコミはTPPのデメリットを農業のみに矮小化してその本質を国民に隠そうとしている。それどころか、今週に入っての報道番組を観ているとTPP問題の扱い自体が少なくなり、まるで国民に忘れてもらいたがっているような風である。これだけ将来的影響力の大きな問題にもかかわらず、公器としての役割を意図的にサボタージュしている。最早国民を騙せる詐術的話法も尽きたから、今度は沈黙作戦か。小泉郵政の時と逆パターンであるが、その卑劣な根性は少しも変わっていない。

デメリットは一杯有り過ぎて、これまでの記事でもいくつか書いたし書ききれないが、最大の危険は投資分野における「内国民待遇」で、国家の安全保障にまで関わる問題だということは10月25日の記事で触れたが、直接即効で一番モロに壊滅的打撃を受けるのは地方経済と雇用だろう。

前記の鈴木宣弘氏の解説にもある通り、元々日本は政府調達の分野において、一定の基準額以上は英語の仕様書を作成しているが、その範囲がTPP参加で一気に拡大することになり、P4基準によると中央政府調達で現在の半分、地方自治体で3分の1程度にまでに引き下げられることになる。また公共工事の設計をコンサルに委託する場合は現行2.3億以上から750万円以上に大幅緩和され、設計委託の多くは国際入札ということになる。

地方自治体の比較的小規模の公共事業にも外国企業がどんどん参入出来るようになると、建築・土木など低賃金労働者を抱えた外国企業に席巻される事が想定され、そうすると主要産業が農業と土木業というような地方都市は税金の海外流出で資金循環と雇用体系が崩壊する。地方の崩壊はすなわち日本の崩壊である。参照:TPP への参加が建設分野に与える影響に関する見解(PDF)(建築政策研究所 2011年3月25日)。勿論地方に限らず種々のサービス業でも外資参入、価格破壊、低価格競争にともなう低賃金化、失業率増加のデフレ・スパイラル地獄が想定される訳で、医療の問題だってある。それでもナニ?TPPは農業問題?あなたには影響ありませんからわたしに連いて来て?

→無理心中か?


⑦「とりあえず交渉参加してみて」?オイ?寝ぼけとんのか?
・・・さっきも言ったけどTPPはすでに大枠原則が決まっているもの。そこに協議参加するというのはその原理原則に同意したということ。「とりあえず協議に参加してイヤだったら抜ければいいんじゃない?」は世間知らずの僕ちゃん、お譲ちゃんの発想。現に米のワイゼル主席交渉官も28日「真剣に妥結に向かう意志がない国の参加は望んでいない。」とクギをさしている。もし途中離脱などしたならば却って日米関係悪化、国際信用おかしくなる。それなのにオイ?ぼんやり気分で「とりあえず交渉参加してみて」?

→ボクちゃんオッパイ飲むでちゅか?


・・・とまあ以上のように、10月27日『とくダネ!』において中野剛志は実証データを用いながら、TPP推進論者の振りかざす全編実体無きイメージ戦略である子供騙しの“ムーディー”なスローガンのすべてを完膚無きまでに叩きのめしたのであるが、それに対する反証の任務を負わされた石川和男工作員の哀れな思考が辿り着いたTPP推進論とはどのようなものであったか。なにしろ今まで推進派が使ってきたハリボテのまやかしスローガンは前日すべて中野に論破されていたので、同じ手は使えないのであるが・・・。


「とにかくですね、TPP交渉に参加してみれば、なにかいい食いぶちを探すきっかけになると思いますよ。」
・・・オイオイ、何だ言うに事欠いて“なにかいい”食いぶちを“探す”“きっかけ”って?二重・三重に曖昧過ぎてそれじゃほとんど妄想と変わらんぞ?実証的はるか以前の問題だな。そんな根拠の無い理由で危険いっぱいのTPPに参加しようって言ったって誰も頷かないぜ。夢を見るのは自由だがな・・・

→子どもか?


「刺激になる」
・・・これも論外だな。われわれその刺激の程度をいま問題にしててね、オリジナル・TPPの協定文や米韓FTAを参照しながら議論してるわけ。分かる?刺激になる=何でもかんでもO.K.なんだったら独りでアンパンでもやってなさい・・・

→子どもか?


「ここはひとつね、われわれの代表に交渉で頑張ってゴネてもらうのを期待してですね」
・・・だからさっきからゴネるにもその枠がほとんど無いって言ってんだろうがよ。一体誰に期待しろって言ってるんだよ?玄葉に?玄葉に?玄葉に?まさかだよな。

官僚に期待してるのか?外務省にか?外務省の役人ってこういう奴らだぞ。
郵政改革法案作成に外務省が執拗な圧力。外務省は米国務省の日本分局か
外務省職員が国会議員に対しスパイ行為。一体どこの国の外務省?内務省?どうなってんで省?
外務・防衛官僚の対米隷属体質暴いたウィキリークス

経産省にか?宗像直子にか?
ゴネて“もらいたい”とかそんな妄想じみた淡い期待で国民生活を賭けるのか?そもそもどこをゴネなければならないのか、そこを具体的に議論しなくていいのか?中野が問題提起した部分は全部無視で反証すらしないのか?夢見る夢子ちゃんで生きていけんのか、オイ!

→子どもか!


そしてここまで露骨に子ども騙しの嘘つき振りを見せつけられ続けると、われわれは逆に彼らエスタブリッシュどもにこう質問してみずにはいられないのである。
お前ら一体どこの国の人間だ?

→・・・欧米です。



石川は外圧=輸入品の市場進出によって却って国内産業が成長した実証例として唯一山形のさくらんぼの例を挙げるのだが、たしかにTPPに参加しても山形の佐藤錦は生き延びるであろうが、佐藤錦を買える日本人は激減するのである。そもそも次元の違う話なのだ。

石川のみにTPP推進派の代弁の責を負わせるのはいささか酷なので(彼もこれ以上公衆の面前で生き恥を晒すのはもうイヤだと思っているかも知れないが)、10月31日テレビ朝日『TVタックル(テレビタックル)』に推進派としてみんなの米国党電波芸者江田憲司と民主党から金子洋一が出ていたので、彼らの話にも耳を傾けてみよう。

この番組自体がそもそも議論を攪乱(かくらん)しウヤムヤにして茶化す事を目的として存在する茶番番組なのだが、P4協定と現在進行中のTPP協議はまったく別物と思い込んでいる民主党ボケ議員金子洋一は宗像直子にすっかり洗脳されているクチなのであろう、推進派と言えども局的にも論外だったらしく、本人の希望も虚しくオンエアで使われたのは小沢一郎の悪口を言った部分(これはテレビ朝日的にオイシイ部分)ぐらい。

その代わりにペシャクリ名人江田憲司がオンエアではほとんど喋りっぱなしという編集であったが、ISD条項(毒素条項の項参照)が日本にとっても有利と言い張る露骨な新自由主義丸出しの弁には、やはり嫌悪感を感じざるを得ない。どこの国に有利であっても米国流に過ぎるこんな制度は、本来のカントリーリスクからの投資家保護の範疇をはるかに逸脱しているものだろう。

しかも報道番組でこの危険きわまるISD条項が取り上げられた事自体いまだ一度も無いのではないか?この国のマスメディアの惨状、暗澹たるものがある。



とかくTPP推進派の弁というのはおし並べて“ムード”のみで無知な民を辛苦の破滅へと誘導しようとする悪魔の囁きである。彼らに実証的な議論は出来ない。

その最たるものがいわゆる「バスに乗り遅れるな」論であろう。この煽動的なスローガンは戦前の近衛文麿内閣が、のちに破滅的結果をもたらすことになる枢軸国入りを推進する際に使われたものとまったく同じである。。熟慮を欠いた前のめり振り、マスコミの口調まで当時とソックリなのだ。朝日新聞を始めとする当時のメディアはこの言葉で散々国民を煽り、政府の尻を叩き、日本は悲惨な戦争に突入していったのである。

「“ムード”のみ」に騙されるな。



『インディアン居留地で見たこと-カナダ、グラシイ・ナロウズでの6年』
宮松宏至(1983年草思社:絶版)

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